2017年11月

子どもは地域で育てる! 青少年対策地区委員会主催の子どもまつり

11月の最終日曜日は、毎年東村山市青少年対策第一地区委員会(青少対一地区)主催の子どもまつりが行われます。今年も1126日、好天のなか富士見小学校で行われました。

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焼きそば、豚汁、綿あめなどの模擬店に加え、木工細工、バルーンアート、昔遊びなどの体験型イベントも沢山あり、地域の子ども達が一日遊べるイベントです。

 

青少対の2大イベントは、夏のキャンプと秋の子どもまつり。キャンプが終わってからずっと準備を進めてきました。

今年の夏のキャンプの様子はこちら。

昨年の子どもまつりの様子はこちら

 

 

このイベント、青少対一地区の役員と協力委員、近隣小中学校のPTAの保護者の方達、更に近隣中学校の生徒達がボランティアで手伝ってくれて実施します。私は事業部の副部長になって5年程経ちますが、毎年バルーンアートを担当しています。高2の長男が学童保育に通っていた時、学童のイベントでバルーンアートがあってそこで体験して以来、ネットで作り方を覚えてレパートリーを増やし、今では15種類程作れるようになりました。

 

前日に荷物を運んだりして半日準備に加え、当日も役員は7時半から準備。バルーンアートチームは、私ともう一人作り手のお母さん、加えてPTAのお母さんが一人とボランティアの中学生が4人。メニューは、剣、犬、プードル、クマ、ウサギ、オウム、花、馬、ブタ、ゾウ。剣と犬は、体験コーナーで子ども達も作りました。値段は110円か20円。基本的に材料費(バルーンは1本約10円)だけ回収するスタンスです。

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この写真は、長女が卒業した高校の文化祭で作った時のもの

 

作るのにチョッと時間がかかるメニューが人気(一番人気はクマ)で、オーダーが集中すると作成が間に合わず、待たせてしまうこともしばしば。中学生にも簡単な物は作り方を教えて、対応してもらいました。開始直後の時間帯は子ども達が余り来なくて、中学生が積極的に呼び込みに行ってくれて、とても良くやってくれていました。子ども達とのやり取りでも、とても楽しそうにしていて、側で見ていてほっこりしました(^o^)

 

子どもまつり開始にあたり、東村山市長や会場である富士見小の校長がご挨拶をされていましたが、その中で“子どもを地域で育てる”という言葉がありました。私達が子どもの頃はそれが当たり前でしたが、今はそんな環境がなくなってきていますよね。

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ご挨拶される東村山渡部市長

 

さて、話は少し変わりますが、Facebookの友達が、学童保育に関する記事をシェアしていました。保育園と同様、学童保育所の待機児童が深刻な問題になっています。私は、長男が学童保育に通っていた時、東村山市の学童保育連絡協議会で役員(会長も1年)をやっていて、その時から学童保育の待機児童の問題はありました。

 

この記事の中で、昔は、子ども達は近所の何処ででも子どもだけで遊べたので、学童保育なんか必要なかった。という文章があります。私自身も、保育園には通いましたが、学童保育所には通った覚えがありません。兄がいたこともありますが、私世代では、子ども達同士で遊んでも今のような危険はなかったし、近所の大人達が見守ってくれていました。

 

今は、公園で泣いている子どもに声をかけると不審者扱いされるなど、世知辛い世の中になってしまっています。

 

青少対は、今の時代に“子どもを地域で育てる”ためにとても重要な役割を担っていると思います。

 

私はこんな頭なので、普段から結構目立ちます。青少対役員としてキャンプや子どもまつりで地域の子ども達と関わる他、地域の体力つくり委員会で町民運動会のお手伝いをしたり、少年サッカーチームのコーチとして子ども達を連れて近所の公園を走ったりしています。そういう場面って、本人は意識していなくても実は沢山の人に見られていて、知らない間に近隣の人に覚えられています。こういった活動を通じて、多くの大人達が地域の子ども達に関わることは、とても大切なことだと思います。

 

また、キャンプや子どもまつりのような子ども向けのイベントに、中学生や高校生がボランティアで手伝ってくれることは、とても重要なことです。彼ら(今回の子どもまつりでは100名弱)が私達の活動を見て、何人かでも大人になった時に同様な活動をしてくれれば、子ども達も中学生の姿を見て、中学生になった時に同じようにボランティア活動に参加してくれれば、この良い連鎖が続いて、何れは昔のように“子どもを地域で育てる”環境が戻ってくるのではないかと思っています。

 

このようなボランティア活動で大切なのは、“それぞれが出来る範囲で無理なく楽しく”という事だと思います。“今までがこうだったからこうしなければならない”とか、“私がここまでやっているのだからあなたもこうしなさい”など、少しでも強制的な要素を入れることは良くありません。

 

青少対の子どもまつり、準備も当日の活動も大変ですが、毎年楽しく参加しています。今年も、小さな女の子(2歳位か?)からクマをリクエストされて作ってあげたら、凄く嬉しそうな顔で抱っこしてくれて♪ もうその姿を見ただけで、疲れは吹っ飛びますね(o^_^o)

そして、目の前でバルーンを作ってあげる時の、子ども達の食い入るような目。子ども達の笑顔を見るために、来年もバルーン作り頑張ります\(^_^)

 

 

 

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逆相HPLCでのタンパク質分析にはやはり含TFA溶離液が有効:第317回液クロ懇に参加して

昨日(1121日(火)、317回液体クロマトグラフィー研究懇談会に参加して聴講してきました。講演主題は「ペプチドおよびタンパク質分析における最新技術」。幾つかのカラムメーカーさんが、ペプチドやタンパク質の分離分析のためのカラムや移動相条件についての話しをするようだったので、聴きにいきました。

 

以下、私が理解した範囲で概要を説明します。先ず、ペプチドやタンパク質を逆相カラムで分離する場合の、カラムに対する重要なポイントは以下の3点です。

・カラムのアルキル鎖(特にODS)密度と分析種の分子量

・カラムのアルキル鎖長と分析種の分子量

・充填剤の細孔サイズと分析種の分子量

 

ペプチドの分析であれば、一般的な低分子化合物を分析する時のカラムをそのまま使っても問題はないようですが、分子量が大きなタンパク質の場合、その大きさによって上記3点に注意した方が良い分離が得られます。

 

タンパク質分析では、カラムのアルキル鎖(ODS)の密度は、通常のものより低くなるように設計されているそうです。タンパク質は分子が大きいので、通常通りの密度でODSを結合させてしまうと、ODSの林の間にタンパク質分子が入り込めず、相互作用しづらいということです。もう一点は、移動相のグラジエント条件に関係します。タンパク質(ペプチドでもそうですが)分析では、水がほぼ100%の状態からグラジエント溶離を行う条件が一般的です。ODSの密度が高いより低い方が、水100%に近い状態の液体と馴染みやすいのは容易にイメージできます。

 

タンパク質分子は大きいので、ODSC18)ではアルキル鎖が長すぎてその全体をタンパク質分子との相互作用に使うことができないとのことです。そのため、よりアルキル鎖の短いC8C4の方がタンパク質の分析には適しているようです。

 

充填剤の細孔サイズも、やはりタンパク質分子の大きさが影響するようです。一般的な充填剤の細孔は10 nm前後ですが、大きなタンパク質分子は小さな細孔には入り込めないので、30 nm以上の大きな細孔サイズの充填剤がタンパク質分析には適しているようです。分子量10万を超えるような巨大なタンパク質には、100 nmの細孔サイズの充填剤が良いというお話しもありました。⇒ 参考資料(株式会社YMC技術資料)

 

 

また、これはコアシェルタイプのカラムの話しですが、多孔質層の厚さも重要なファクターであるようです。⇒ 参考資料(株式会社クロマニックテクノロジーズ技術資料)

 

次は移動相条件についてです。ペプチドやタンパク質分析のための移動相は、酸性条件が用いられることが殆どです。TFAやギ酸を水とアセトニトリルに添加し、グラジエント溶離を行うのが一般的です。濃度は0.1%程度。特にTFAが有効で、アミノ基とTFAがイオン対を形成するために、疎水性充填剤への保持が強くなります。

 

UV検出によるHPLCではTFAでもギ酸でも大差はありませんが、検出器に質量分析計(MS)を用いると話は変わってきます。0.1%TFAを添加した溶離液では、ESIにおいて分析種のイオン化を抑制してしまうため、LC/MSではTFAよりギ酸の方が使い易いと言えます。私の経験では、ペプチドはTFAをギ酸に替えても分離状態はそれ程変わりませんが、タンパク質の場合、TFAをギ酸に替えてしまうとピークがブロードニングするなど分離状態は悪くなる傾向にあります。昨日の講演の中でも、タンパク質の分析にはTFAが良いという話になっていました。

 

実は、TFAによるイオン化抑制の原理は、私自身はまだ良く理解できていません。多分、論文等にも書かれていないと思います。一般的には、TFAは酸性度が高すぎて、ESIのニードルと対向電極との間に流れる電流値が高くなり過ぎることが原因であるとされています。しかし、その電流値が高すぎると何故分析種のイオン化が抑制されるのかについては、突っ込んだ議論がないと思います。分析種を負イオンで検出する場合には、TFAによるイオン化抑制は単純に理解できるのですが、分析種を正イオンで検出する場合にも起こるので、両方を満足させる説明がなかなか出来ないでいます。引き続き考えていきます。

 

さて、上記のように、逆相カラムを用いたタンパク質分析のための移動相条件は、やはりTFAが良いようです。しかし、TFAはタンパク質の(正イオン検出による)イオン化を抑制する傾向があります(コンベンショナルESIの場合)。ペプチドのように、安易にギ酸に替えることも良くありません。

 

ではどうするか?

 

エムエス・ソリューションズでは、ソルナックCFOOによる脱TFAを提案します。タンパク質を分析したアプリケーションデータを見ると、ソルナックCFOOを用いることで、TFAをそのままMSに導入した場合と比べて34倍のシグナル強度増加が認められます。このことは、TFAによってタンパク質のイオン化が少なくとも6575%抑制されていて、ソルナックCFOOを用いることで、それが改善されたことを意味しています。

 

原理上、ソルナックCFOOにタンパク質が吸着することは有り得ません。TFAを溶離液に用いたタンパク質のLC/MS分析に、安心してお使い頂けます。なお、ソルナックには充填剤詰め替えタイプのカートリッジと、ディスポタイプのチューブがあります。

 

ご興味あれば、是非一度お試し下さい。

 

 

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2017年のうちに標高2017 m東京都の最高峰雲取山に登頂

昨日(11/20(月))、東京都の最高峰である雲取山に登ってきました。雲取山に登った経験のある、ラン友達の山本さんと一緒に。休日はなかなか予定が合わず、思い切って平日に仕事を休んで行ってきました。経営者には有給休暇なんてないし、仕事をしようと思えば何時でもやってしまうので、たまにはこんな休み方も良いでしょう(^_^)

 

雲取山の標高は2017 m、今年は2017年ってことで、今年中に行こうと思っていたのですがなかなかタイミングが合わず、今回やっと行けました。良かった良かった♪

 

雲取山に登るルートはいくつかあるようですが、以前山本さんが登った鴨沢ルートにしました。始発電車に乗って奥多摩駅に650分過ぎに着き、7時のバスで揺られること約40分。鴨沢バス停に到着。そこから少し上がった所に登山道入り口がありました。2017 m2017年に因んで、こんな看板が立ててありました。スタートの鴨沢バス停の標高は、約550 mでした。

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走れるところは走るつもりでいたので、装備は軽めにしました。この時期の2000 m級の山がどの程度の気温なのか分からなかったのですが、手袋にニット帽、薄目のダウンジャケットや薄手のジャージと着替え、チョッとした食べ物と500 mLのスポーツドリンクを1本、これらをランニング用のリュックに入れて、山頂を目指しました。

 

歩き出しから結構な傾斜の山道。石がゴロゴロしていたり、チョッとした岩場があったりしましたが、全体的にはそれ程急ではなく、登りでも走れる場所が何か所かありました。

スタート時の恰好は、普通の冬のランニングウェア。下はロングタイツ、上は長袖Tシャツにランニングジャージ、頭にはキャップ。標高1300 m位から急に気温が下がり始めた感じがして、上下のジャージを重ね着、頭はニット帽に変更。山頂まではその恰好で大丈夫でした。ただ、手袋が薄手のものだったので、手が冷たかったのは辛かったですね。登山用のもう少し厚手の手袋があった方が良かったです。

 

1000 mを超える辺りから、日陰の登山道脇に長い霜柱が立っていて、それは下りの時も残っていたので、日が当たらない場所は日中でも零度近い気温だったってことですね。

湧き水も凍って、こんな感じになっていました。

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湧き水が小さな滝になって凍っていた

 

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滝の下には氷の小さな塊が沢山

 

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登山道は概ねこんな景色

 

 

登り始めが8時、雲取山山頂には1110分位に着きました。山頂はとても寒く、なんと雪がちらついていました。流石にダウンジャケットを着ないと居られませんでした。サクサクっと写真を撮って、避難小屋でおにぎりを一個食べて少し休憩して、11時半には下り始めました。

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下りは、ちょいと急な岩場や大きな石がゴロゴロしている所は慎重に歩き、それ以外は結構走れました。平日ということもあり、登りも下りも会う人は疎ら、下りでハイカーを追い抜く時は、当然ですがかなり前から声をかけて、ゆっくり追い抜いて♪

 

走れるところは頑張って走り、鴨沢バス停には1343分着。1350分のバスに乗れました(^o^) 山頂での休憩を除けば往復で5時間半位。走距離は約22 km。

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夏の日が長い時期であれば、奥多摩駅近くから登るルートや秩父側から登るルートなど、もっと長いコースを取れるルートでも、十分日帰りで行けそうです。来年暖かくなってきたら、また行って見たいと思います。

 

 

 

 

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LC-MSに限らず、製品のスペック(仕様)と価格の関係を考えない人って結構いると思う

製品のスペックと価格は密接に関係しています。趣味に関する物、例えば骨とう品や服、美術品などは求めるスペックが人それぞれ違うので、一概には言えません。しかし実用品に関しては、性能が高いものは価格も高いし、性能が低いものは価格も安いと言えると思います。あるいは、全体的な性能はショボくても、何か一つ特化して高い性能の物なども価格が高くなることはあります。

また、直接価格に関係しなくても、製品にはその開発のコンセプトがあり、コンセプトに基づいてスペックが決められています。○○用と謳った製品のように、用途を限定してスペックが決められた製品のことです。例えば車であれば、ファミリー向けとかスポーツカーとかトラックとかと言うカテゴリー(用途としてのスペック)があり、用途をある程度限定しています。そのカテゴリーの中で、性能の高いものは比較的価格が高く、性能の低いものは比較的価格も安いということになります。

 

製品を売る側は、用途としてのスペックとそのための性能、それに基づいて決められた価格を買う側に説明し、買う側はそれが自分の求めているもの(予算や使用目的など)と合致すれば購入する訳です。

 

私が仕事をしている質量分析の業界でも、上記の事は概ね一般的に当てはまります。色々なことが出来るかあるいは特化した高い性能のものは価格が高く、単機能で性能も大したことないものは価格が安い、総じてそのように言うことができます。安い装置は、出来ることも得られるデータも大したことないということです。その分安いのです。

時として、売る側が無知で(あるいは嘘をついて)、製品のスペックを買う側に正しく説明せず、買う側が購入した後に製品スペック以上のことが出来ることを期待してしまいます。そうなると最悪で、販売した企業の評判が悪くなるだけなら良いのですが、下手をすると、質量分析自体が使えない機器分析法であるかのように誤解されてしまう場合も有り得ます。しかし、実際そういうケースは結構あり、実に嘆かわしいです。

 

最近、エムエス・ソリューションズで開発・製品化した“ソルナックシリーズ”は、かなりスペックを限定した製品です。例えば“ソルナックチューブ”、HPLC溶離液に添加したリン酸塩を、カラムの後段で除去するデバイスですが、リン酸塩を連続できる時間は、10 mM濃度を0.3 mL/minで流した時に大凡10分間。基本的には1分析毎に交換する使い捨てです。価格は、10本パックで1本あたり3,000円。10分間の1分析で3,000円という額が高いか安いかは議論が分かれるところです。

 

私達が掲げているソルナックチューブのコンセプトは明確です。

 

リン酸塩を含む溶離液はLC/MSには使えないので、例えばリン酸塩を含む溶離液でHPLC条件が決まっている試料があるとして、それをLC/MS分析に供するには揮発性の酢酸アンモニウムなどに変更する必要があります。それが1日かかるとして、月収30万円の人がその作業をすると、人件費だけで3万円程かかる計算になります。そんなことをするよりは、先ず13,000円のソルナックチューブを試してみた方が無駄な時間もかからないしトータルコストは安くすみますよ。取り合えずファーストチョイスで使ってみて下さい!

ということです。

 

それに対して、“1分析しかできないものは使えない”、“1分析3,000円は高い”、などと言ってくる人が結構います。

 

連続分析に対応するためにe-SALNACというバルブシステムがありますが、それでもソルナックチューブ交換なしでの連続分析は12回しかできませんので、それ以上の連続分析への要求は、現在新しいシステムを検討中です。

 

私達は、ソルナックチューブの出来ることと出来ないことを明確に説明しています。それでも“これはうちの仕事に使える”と思ってくれたお客様が買ってくれれば良い訳です。

 

繰り返になりますが、売る側は製品のスペックを正確に伝える必要があるし、買う側はそのスペックが、自分がやりたいことに合っているかを見極めてから購入する必要があります。

 

 

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第9回LC/MSワークショップ開催報告

10/26-27、浜名湖ロイヤルホテルで第9回LC/MSワークショップが開催され、今回も世話人として参加してきました。この会は、主に製薬企業のLC/MS現場で問題になっている現象に対して、様々な視点から議論することで相互理解を深めたり問題解決の糸口を見つけたりすることを狙い、2009年に立ち上がったディスカッショングループです。今回の開催趣意書はこちら。日本ウォーターズ株式会社が事務局のサポートをしてくれていますが、参加者がウォーターズユーザーに限定されるようなことはありません。

参加者は主に製薬企業でLC/MSを使って研究している中堅研究者と、LC/MS関連のアカデミア、その他でトータル36名でした。私は、横浜市立大学に非常勤の籍があるので、一応アカデミア側の参加者という位置づけ。

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ディスカッションの様子。コの字に机を配置して、全員参加型でディスカッションします。

 

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初日夕方の休憩時間に、浜名湖が見える場所までランニング!

 

 

ここ数年は、ESIにおけるマトリックス効果、フラグメンテーション、タンパク質の定量分析、の3本が主テーマですが、今回もこの3本柱で数人の演者に話題提供をしてもらい、それに対して突っ込んだディスカッションをしてきました。昨年の様子はこちら。

 

 

マトリックス効果に関しては初回からずっと議論していて、原因と分析現場での対処法については概ね議論が出尽くした感があります。原因については以前のブログでも紹介していますが、マトリックス成分の物性(プロトン親和力、界面活性、疎水性)、初期の帯電液滴サイズと電荷密度、から概ね説明できます。対処法についても、試料の希釈、試料前処理、カラム分離、分離モードの変更、イオン化モードの変更、ESIであればダウンサイジングなど、現場ではそれぞれの方法で解決策を模索しており、概ね落ち着いてきた印象です。

 

しかし、汎用的に使われているコンベンショナルESIでマトリックス効果が起こるという現象自体は何も変わっておらず、これをこのまま諦め対処法を駆使して使い続けるのか、コンベンショナルESIの汎用性を保ちつつマトリックス効果を低減させる新たなイオン化法を開発するのか、弊社で開発中の新規LC-MSイオン源も実はマトリックス効果低減を期待しているのですが、今のところ別の効果(ESIだけではイオン化し難い化合物を+αのエネルギーでイオン化できる)で使えそうな感じです。

 

フラグメンテーションのセッションでは、今回理研の津川氏に“フラグメンテーション解析支援ツール”の開発の話しをして頂きました。MS-FINDERというツール、私も使っていますが、なかなか良いです。本当は、MS/MSにより得られたマススペクトルから化合物の構造を組み立てられると良いのですが、それは現状不可能です。その障害になっているのは、主には転位反応だと思います。LC-MS/MSでは殆どの場合低エネルギーCIDによる開裂が用いられますが、この開裂方法では転位反応を伴う開裂がしばしば起こります。マススペクトルから、“このイオンは転位反応によって生成したイオンか単純開裂によって生成したイオンか”を見分けることは出来ません(以前ブログに書いたMIKESを使えば可能ですた)。また、高分解能MS/MSによってイオンの元素組成は分かるとしても、その構造まで一義的に決められるのは、かなり小さなm/z値のイオンに限定されます。現時点では、MS-FINDERのように、化合物データベースに登録されている化合物の構造から生成され得るフラグメントイオンを予測し、それを実測のスペクトルと比較して構造を推定するという方法が最も現実的な方法でしょう。

 

今回は、実際の仕事でフラグメンテーションの解析を行っている人が少なかったのか、余り突っ込んだ議論にはなりませんでした。

 

毎回限られた人数で深いディスカッションができる良い会ですが、今回は初参加の方も積極的にディスカッションに参加してくれて、全体的にとても盛り上がったと思います。このワークショップ、参加者を広く募集することはしておらず、専ら世話人からの声かけによって参加者を募っています。次回は10回記念大会です。

 

 

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LC/MS用オンライン脱塩システム“ソルナック”、初のリピートオーダー入りました!

今年の3月から発売を開始したソルナック(カートリッジ&チューブ)、複数の製薬企業様を中心にお使い頂いていますが、9月にチューブをご購入頂いたお客様より、リピートオーダーを頂きました。

 

リピートが来たという事は、前にご購入頂いたカートリッジがお役に立ったという証拠ですので、非常に嬉しいです。

 

LC/MSで不揮発性塩を含む緩衝液や不揮発性のイオン対試薬を使用できるソルナック、勿論万能ではなく様々な制限がある技術ではありますが、LCMSの間にソルナックカートリッジあるいはソルナックチューブを接続するだけという非常に簡便な操作で、従来不可能だった不揮発性緩衝液を用いたLC/MSが可能です。

 

例えば、不揮発性緩衝液の移動相条件を、LC/MS用に揮発性緩衝液へ条件変更をするのに一日要するとして、数十万円の人件費が必要になります。それより、13,000円のソルナックチューブをファーストチョイスとして試した方が、費用対効果の面で断然経済的です。

 

是非一度お試しください。

 

 

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