2017年12月

2017年を振り返って

2017年ももう直ぐ終わりですね!

                                                                                    

今年は仕事でも私生活でも大きな変化があった年でした。

 

20106月に日本電子を退職、同9月にエムエス・ソリューションズを設立して昨年まで6年間、一人で会社を運営してきましたが、今年の1月に元富士フィルムファインケミカルズの清水氏を役員として迎え、二人体制になりました。従来のLC/MSコンサルティングの仕事に加え、LC/MSで使用するオンライン前処理技術“ソルナック”を事業化しました。まだ知名度は低いですし、汎用的な技術という訳でもありませんが、LC/MSで従来使用できなかった移動相条件が使えるようになる、世界初の技術です。製薬企業様を中心に、少しずつお客様が増えてきています。LC/MSで役に立つ技術なので、来年はもっと多くのLCユーザー、LC/MSユーザーの皆様に知って頂けるように努力していきます。

 

LC/MSに関するコンサルティングや技術指導のご依頼は、浮き沈みはありますが新規のお客様も増え、まずまず順調です。現場での作業の後、お客様に感謝の言葉を言われると、会社の運営では厳しいことが多いものの、この仕事をやって良かったと思います。サラリーマンの時には得られなかった充実感を覚えることが多々あります。

 

さて、年が明けて少しすると、父が亡くなって1年が経ちます。家で転んで骨折、入院中に誤飲が原因で肺炎になり、そのまま回復することなく逝ってしまいました。親が子供より先に逝くことは自然の摂理なので、私は父の死を冷静に受け止めることが出来ました。科学者であることも影響していると思います。悲しむよりも、前を向いて自分の道を歩むことが父の供養になると思いました。

 

2017年もよく走った1年になりました。GPSウォッチ記録によると、1年間の走距離は約2500kmでした。2016年が約3000kmでしたから、昨年には及びませんでしたが...

富士見楽走会のメンバーを中心に、大会や練習会で沢山の仲間と楽しく走れました。怪我をしてまともに走れなかった時期もありましたが、父を亡くした年だからこそ、健康で元気に走れる喜びを多いに感じました。目標にしていた野辺山100kmウルトラマラソンの3回目の完走は果たせませんでした。来年こそはやり遂げます!

 

仕事、家族ぐるみでの付き合い、ラン、ソフトボール、少年サッカー、青少対などのボランティア活動、などなど、様々な場面で多くの方にお世話になりました。皆さま、良いお年をお迎えください。

 

 

 

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住所:〒187-0035 東京都小平市小川西町2-18-13
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早食いの人は要注意?

珍しく、ネットのニュースをネタにブログを書いてみます。

 

昼食を早く済ませる習慣から、日本人には糖尿病患者が多いと推測しているこのネットニュース。血糖値が急激に上昇するとインスリンによる糖の代謝が追い付かなくなると考えられるため、糖尿病になるリスクは大きくなりそうですね。糖尿病については、このページが分かり易いと思います。

 

LC/MSをはじめとする質量分析は、様々な病気の診断にも使われています。具体的には、病気を発症する時に体の中で変化する物質を質量分析により測定します。糖尿病に関しても、アルブミンというタンパク質に糖が結合したグリコアルブミンの血中濃度を測定することで、糖尿病の検査に使われています。液体クロマトグラフィーや酵素反応を用いる方法も使われますが、精度や感度の面からはLC/MSを用いるのがベストだと私は思います。

 

糖尿病の検査対象となるグリコヘモグロビンはHbA1cというタイプですが、ヘモグロビンには異なる種類や数の糖が結合して沢山の種類のグリコヘモグロビンが存在します。沢山の種類のグリコヘモグロビンから、HbA1cだけを選択的に測定する方法としてLC/MSに敵う方法はないと思います。

 

質量分析の専門家として(という事もありませんが)、病気になって仕事を休むような事態は避けなければなりません。特に私の会社のように二人だけでやっている零細企業においては、病気で一人でも欠けるようなことがあれば、会社は直ぐに立ち行かなくなります。

 

暴飲暴食や早食いを避け、適度な運動を心掛ける(私の場合、運動量は度を越している感もありますが...)。よく言われることですが、年を追う毎に意識しないといけませんね。

 

 

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LC/MSにおける試料調製や前処理で重要なポイント

LC/MSにおける試料調製や前処理として何をするか?は、試料の内容によって異なります。“溶解”、“ろ過”、“遠心分離”、“固相抽出”、“溶媒抽出”、“除タンパク”、などなど。LC/MSに供される試料は液体ですから、何等かの溶媒は必ずと言っていい程頻繁に使います。そして、溶媒を扱う時のピペッターや容器。これらは、前処理の内容に関係なく必須であると考えてよいでしょう。そしてLC/MSにおける試料調製や前処理で重要なポイントの1つは、操作に用いるこれら溶媒や容器類を使ったブランク試料を準備することです。

 

例えば、“固体試料を遠沈管に計りとり、超純水をピペッターで加えて溶解し遠心分離、上清をピペッターを使って吸い取り、オートサンプラーバイアルに移してキャップをする”という試料調製をするとします。ここで使うのは、遠沈管、超純水、ピペッター、オートサンプラーバイアル、キャップです。試料を使わずにこの操作を行い、ブランク試料を調製します。ここで、ブランク試料は、分析試料と同時に調製する必要があります。

 

先ず、ブランク試料の必要性についてですが、試料以外の夾雑成分を試料成分と区別することに他なりません。上記の方法で、ある試料を調製し、LC/MS分析したら以下のTICクロマトグラムが得られたとします。

分析試料TICC

分析試料のTICクロマトグラム

 

 

そして、ブランク試料を測定して得られたTICクロマトグラムが以下だとします。

分析試料TICC

ブランク試料のTICクロマトグラム

 

ブランク試料のTICクロマトグラムで観測されている星印の2ピークは、分析試料のTICクロマトグラムにも観測されており、これらはブランク試料由来の夾雑成分である可能性があり、即ち試料由来の成分ではないということになります。ここで、もしブランク試料を測定しなければ、夾雑成分含めて全て試料由来の成分であると誤解してしまうかも知れず、誤った分析結果が得られてしまう可能性があります。

 

ここで早合点してはいけないのは、ブランク試料のTICクロマトグラムで観測されたピークは、必ずしもブランク試料由来ではない可能性があるということです。これについては、また別の機会に説明します。

 

また、ブランク試料を分析試料と同時に調製する必要性は、主として溶媒の純度に関係します。例えば、上記の操作で使用する超純水が超純水製造装置から採水したものだったとします。超純水製造装置から採水した超純水は、通常純度が非常に高く、採水した直後から大気中の成分が溶け込み始めます。多検体を調製するにはある程度の時間を要するので、ブランク試料と分析試料の調製に時間差があるのは仕方ないことですが、できるだけその時間差を短くする努力は必要です。違う日に調製したブランク試料を使うなどという行為が論外であることは、言うまでもありません。

 

LC/MS分析では、必ずブランク試料を測定しましょう。

 

 

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大学技術職員さん向けの研修会で質量分析の講義をした時のアンケート結果を見て

8月の末に、全国の大学の技術職員さん達の研修会が長岡で行われ、その前日に質量分析の講義を行い、その時のことを以前ブログに書きました

技術職員研修会チラシ

 

最近になって、その時の参加者に対して行ったアンケート結果が、主催者から送られてきました。概ね好評だったので、先ずは一安心しました。

 

プラス意見の1つに、“MSメーカーの人ではなかったこと”が挙げられていました。この種の講義には、メーカーのアプリケーション担当者が呼ばれることが多いのですが、その場合どうしても自社装置の宣伝的な内容が入ってしまいます。話す本人はそのように意識して居なくても、聴講者からはそのような印象を持たれてしまいます。まぁ、仕方ないことではありますが。その点では、私はMSメーカーではなく、かといってユーザーという訳でもなく、大学でたまに講義なんかやったりして、でも企業の人間で、自分で質量分析も行っていて、面白い立場ですよね。それが良かったのかも知れません。

 

マイナス意見の1つには、“LC/MSの話しが中心だったのが残念”というのがありました。その方は普段、直接試料導入でのFABEIの測定をすることが多いのだと思います。私自身、日本電子に勤めていた時は、直接試料導入のEIFABGC/MSLC/MSMALDI/MS、ありとあらゆるタイプの質量分析を経験し、今では殆どがLC/MSですが、やはり難しいのはLC/MSに関連することだと思い、今回はある程度LC/MSにフォーカスした内容にしました。参加者は30名程居ましたから、その人達全てが満足する話を1時間程度で出来る訳はなく、多少マイナスな意見があるのは仕方ないかなぁと思います。

 

今回は初めての場で、手探りで講義内容を考えたので、次回もし呼ばれれば、少し違う視点から話を組み立てても良いかなぁと思いました。

 

この種の講義には、交通費(必要であれば宿泊費)だけ出して頂ければ無報酬で講師依頼を受けています。お気軽にご相談下さい。

 

 

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第38回日本電子株式会社MSユーザーズミーティングに参加して

私の前職である日本電子株式会社のMSユーザーズミーティングに、協力企業として参加してきました。12/1に東京大学、12/8には大阪の千里ライフサイエンスセンターで開催。カタログ展示とショートプレゼンをさせて頂きました。

 

日本電子を辞めて7年半、今年から販売しているLC/MS用オンライン脱塩システム“ソルナック”の開発段階から、実験のためにLC-TOFMSJMS-100LP AccuTOF“を貸して頂いており、またソルナック自体にも興味をもって頂き、今回カタログ展示に声をかけて頂きました。有難い限りです。

 

ユーザーズミーティングと言うイベント、各MSメーカーで行っており(メーカーに依ってユーザーフォーラムと言ったりする)、自社の装置を使っているエンドユーザーに対して、新製品や製品を使ったアプリケーション例などを紹介する場です。日本電子のMSのラインナップは、GC-(Q, TOF)MS, LC-(TOF)MS, MALDI-(TOF)MSですが、アプリケーションに依っては前処理などの周辺付属装置やデータ解析用の専用ソフトなどが必要であり、そのような製品を扱っている企業との協力が必要になります。全部で10社程の企業が展示していました。

 

私は、日本電子に勤めていた頃、特に入社してからの10年一寸の期間はLC/MSのアプリケーション開発を担当していたので、ユーザーズミーティングでは毎年のように発表していました。今回は3分間という短いショートプレゼンでしたが、日本電子のユーザーズミーティングの演台に立ち、とても懐かしかったです。

 

上で列記した様々な装置の市場規模は、金額ベースではLC-MS > GC-MS > MALDI-MSであり、主なMSメーカー各社も、概ねこの順番で新製品開発やアプリケーション開発を行っています。一方日本電子は、私が辞める少し前から、LC-MSには余り力を入れなくなってしまい、替わりに、それまでもやっていたGC-MSや新たにMALDI-TOFMSの開発に力を入れるようになっていました。どんな製品開発に力を入れるかは、限られたリソースの中で取捨選択してトップが決めることなので、私のような下っ端がとやかく言えたことではありませんでしたが(実際にはとやかく言いましたが。。。)、そんなことが辞める理由の一つだったかも知れませんね。

 

それはそれとして、日本電子でもLC-MS事業を全く止めてしまった訳ではなく、AccuTOFのリモデル(質量分解能向上と制御ソフトの一新)は行っていました。しかし、昨今のLC-MS業界はLC-MS/MS全盛期、主なMSメーカーは殆どLC-MS/MSを開発しているし、ユーザーの仕事もLC-MS/MSを必要とするものが増えているという現状があります。

しかし、MS/MS機能の無いLC-TOFMSでも適するアプリケーションは確実にあり、それに対して、エムエス・ソリューションズで開発したソルナックという技術を組み合わせることで、AccuTOFの競争力が少しでも上がるなら、我々としても非常に嬉しいことです。

 

現在、ソルナックは製薬企業様を中心にご購入頂いていますが、その全てが今のところは日本電子以外のLC-MSを使っているお客様です。ソルナックは、どんなLC-MSにも配管接続だけで使える物なので、現場のユーザーがMSメーカーとは関係なく独自に購入して使って頂いています。ソルナックに関してMSメーカーとタッグを組むのであれば、当然日本電子最優先ですね。

 

さて、今回は日本電子MS販促の山本さんに声をかけて頂いて実現したソルナックのカタロ展示ですが、東京と大阪の両方で実施した感想は、“新しい技術は大阪の方が受けが良い”です。まだまだ知名度が低く、初めて知ったという方が圧倒的でしたが、大阪の参加者からは、“おもろいなぁ”とか“よう考えたなぁ”などという意見が沢山聞かれました。人間性の違いなのでしょうか、以前から大阪の人は新しい物好きという印象をもっていましたが、今回もそれが垣間見えました。実際、9月から発売を始めたばかりのソルナックチューブ、毎月リピートオーダー頂いているのは大阪のお客様です。

 

また、営業を担当してくれている総代理店のアルテア技研さんからも上がってきていて、今回のユーザーズミーティングでもいくつか聞かれた意見は、“多検体の連続分析への対応”でした。ソルナックチューブは基本的には1分析に1本使います。12本まで自動切換ができる連続分析用のバルブシステムはありますが、やはり中途半端と言わざるを得ません。

 

100検体位は連続分析可能なシステムを開発したいし、具体的なアイデアもあるのですが、問題は開発費が無いことです。これは、二人でやっている超零細企業の弱いところですね。いまやっているドラマ“陸王”にでてくる“こはぜや”の状況が我が事のように理解できます。

 

連続分析用のソルナックシステムの開発、まぁ何とか工夫してやるしかないですね!

 

 

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2017年11月の走距離

11月の走距離は、約180 kmでした。

9, 10月と100 km未満だったので、150 kmいけば良いと思っていました。脚の状態は良くなってきています。

距離を走ると大臀筋に痛みが出てきますが、もう慣れてきたので、痛い状態でもそこそこ走れています。

今月は週末に少年サッカーの予定を何回か入れつつ、200 kmまで伸ばそうと思います。

 

走距離_201711

 

 

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質量分析屋のブログでは小平市を拠点とする日々の活動やお役立ち情報をご紹介しております

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