2018年6月14日

In silicoでのMS/MSマススペクトル解析支援ツール:MS-FINDER

お客様からのご依頼で、植物など天然物由来成分(基本的には未知化合物)の構造推定をする事があります。高分解能MS/MSで得られたマススペクトル(プロダクトイオンスペクトル)を解析するのですが、その時に重宝しているのが理研で開発された“MF-FINDER”というソフトです。

 

以下のサイトからダウンロード(フリー)して、PCに保存して使用します。PCのセキュリティー環境に依っては、ダウンロード出来ない場合もあるようです。

MS-FINDER

 

このソフトは、メタボロミクス用に開発されたもので、代謝物を中心に低分子有機化合物が登録されているWebデータベースから、[M+H]+[M-H]の精密質量を元に対象となる化合物を選択、その構造から、定義された規則に基づいて予測フラグメントイオンを生成させ、それを実測のフラグメントイオンと比較し、一致度の高い化合物を教えてくれるものです。

 

以下は、アミノ酸の一種であるアルギニンのプロダクトイオンスペクトルを処理した結果です。青いスペクトルが実測、赤いスペクトルが予測です。m/z 130.0976は予測出来ていませんが、他は一致しており、アルギニンが一位でヒットしています。

MF-FINDER_Arginine

 

MS/MSは低エネルギーCIDによるものを前提としており、開裂し易い結合エネルギーの低い結合を優先的に切る仕様です。開裂に伴う水素転位やマスシフトは、かなりしっかり予測できています。

 

勿論、完全なものではありませんが(そもそもこの世に完全なものなど無い)、かなり有効なツールです。今月28日に株式会社島津製作所東京支社で開催される第324回液体クロマトグラフィー研究懇談会で、このソフトに関連する話しをします。上の例で、m/z 130.0976が予測出来ていない理由など、もっと詳しい話しをしますので、質量分析を使って低分子化合物の構造推定を行っている人など、興味ある人は是非聴きに来てください。

 

マススペクトル解析支援などのご依頼は、ホームページのお問合せからどうぞ。

 

 

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エムエス・ソリューションズ株式会社
http://www.ms-solutions.jp/
住所:〒187-0035 東京都小平市小川西町2-18-13
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