2018年9月17日

質量校正(マスキャリブレーション)が上手くいかない例

先日、LC/MS技術指導で初めてご訪問したお客様の所で、23日質量校正が上手くいかないと言う問題が起きていました。担当者様は、かなり長いLC/MS経験をもつ方でした。質量校正試料は何回か作り直したとの事。

 

早速、操作しているとことを見せて頂きました。

 

質量校正試料のマススペクトルを見て、問題は直ぐに分かりました。質量校正試料以外の、夾雑物由来のイオンがメインピークとして観測されており、質量校正試料由来のイオンのピーク強度が低くなってしまっていて、システムがピークを認識できていなかったためです。

 

質量校正試料を見せて頂きましたが、プラスチック製の遠沈管で調製・保管されていました。プラスチック製品の全てが悪い訳ではありませんが、質量分析で使う事を想定していない製品が多いようで、内壁からの溶出物がしばしば問題になります。

 

今回も、今まで私が使った事が無いプラスチック製の遠沈管だったので、先ずそれを疑い、ガラス製のバイアルで再調製して頂いたところ、夾雑物由来のイオンは消失し、質量校正試料由来のイオンが綺麗に観測され、質量校正も問題なく行う事が出来ました。

プラスチック製品が質量分析に適しているか否かは、正直使って見ないと分かりませんが、プラスチック製の遠沈管なら私はこの製品は安心して使えます

 

 

 

相談されてから問題解決まで約2時間でした!

 

何日間もご自身で苦労せず、メーカーさんなり私の会社なりに相談して頂ければ、もっと早く解決したのにと思います。

 

こう言う問題を抱えながら質量分析計を使っている企業や大学って、表面化していないだけで結構あるのだと思います。問題を問題として認識できるか否かは、担当者にどれだけ経験があるか、もっている引き出しの数に依存してきます。経験の少ない人が質量分析計の担当をしている場合、無理に自分達だけで問題を解決しようとせず、私達プロに頼って頂きたいと思います。また、問題を問題として認識出来ていないケースもあると思いますので、私は“質量分析の棚卸”を提案しています。

 

 

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エムエス・ソリューションズ株式会社
代表取締役 高橋 豊
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